- 最近理科が面白くなくなってきて、さらに地層とか意味わからない……
- 明日小テストなのに、地層の解き方が分からん!
- 理科が苦手だから、テストに出る問題を教えて!
中1理科の地層・堆積は頭の中でイメージしにくく、内容を理解しにくい生徒が多いです。
私は大手進学塾講師歴3年、教員歴13年以上をかけて小中高生の理科の指導に現場で携わってきました。また、入試対策問題集の出版社との契約歴もあり、理科教材を100冊以上、比較研究してきました。
そこでこの記事では、小テストや定期テストで良い点が取れるよう『地層と堆積』を基礎から応用までまとめて解説します。
この記事を読めば「中学校の理科が苦手だと感じている人が、理科の成績を上げるために必要な地層と堆積の問題の必勝法」が分かります。
私が16年かけて培ってきた塾講師・教員経験を凝縮しました。理科のテストの点数を上げたい方はぜひ参考にしてください。
地層と堆積・風化|中1 理科
堆積とは、平野や海岸などの水の流れがゆるやかになったところに、川の水に運ばれてきた土砂がたまり、層をつくることです。
堆積した物の層が積み重なって、長い時間をかけて地層ができます。
気温の変化や風雨のはたらきによって、岩石がもろくなることを、風化といいます。
風化のはたらきにより、山中の大きな岩石がくずれて小さくなり、川を流れていきます。
くずれて小さくなった粒が堆積するときの特徴として、次の4点も覚えておきましょう。
- 下にある地層ほど古いし、上にある地層ほど新しい
- 火山の噴火によって、火山灰の層ができることもある
- 山のふもと(山地から平野に出るところ)で土砂が堆積すると、扇状地ができる
- 河口(平野から海に出るところ)で土砂が堆積すると、三角州ができる
地層と堆積・侵食・運搬|中1 理科
堆積には、川がとても重要な役割を担っています。
川などの流水には、次の3つのはたらきがあります。
- 侵食
水のはたらきなどにより、岩石がけずられること。深い谷(V字谷)ができる - 運搬
川などの水の流れにより、下流へ土砂が運ばれること - 堆積
水の流れがゆるやかになったところに、運搬されてきた土砂が積もること
V字谷(渓谷のこと。「ブイじこく」または「ブイじだに」と読む)は下図のとおりです。
流水のはたらきによって、山中の大きな岩石が徐々に小さくなり、海に水平に積もっていくのです。
なお、実際にはプレートが動いているため、当時は水平に積もっていた地層が、長い年月をかけて変形していきます。
下図の露頭(地層が岩石などが地表に現れている崖)を観察してみましょう。
プレートの動きにともなって、次のような地層の変動が観察できます。
- しゅう曲
地層をおし縮める大きな力がはらいてできた、地層の曲がり - 断層
地層が切れることによってできた、地層のくいちがい
堆積する場所と粒の大きさ|中1 理科
堆積する場所と粒の大きさには、次のような関係があります。
- 粒の大きいものほど、河口に近いところに堆積する
- 粒の小さいものほど、河口から遠いところに堆積する
なお「河口に近いところ」とは、以下と同じ意味です。
【河口に近いところとは】
- 海岸近く
- 岸付近
- 陸に近いところ
- 水の浅いところ
なお、土砂は粒の大きさにより、次の3つに分けられます。
- れき
2mmより大きい - 砂
16分の1mmより大きく、
2mmより小さい - 泥
16分の1mmより小さい
ここまでの堆積する場所と粒の大きさの特徴をまとめると、次のとおりです。
- れきは、陸の近くに堆積する
- 泥は、陸から遠くに堆積する
地層と水深の関係|中1 理科
プレートや気候の変動から、同じ地点でも堆積する粒の大きさが変わります。次の2パターンの変わり方があります。
- 下から、泥→砂→れき の順に堆積する
- 下から、れき→砂→泥 の順に堆積する
粒の大きさの変化から、その地点の陸までの距離や水深の変化が分かります。以下で詳しく解説します。
1.古い層から順に、泥→砂→れきと堆積するとき
古い層から順に、泥→砂→れきと堆積する地点について言えることは、次のとおりです。
- 下から上の層になるにつれて、地層をつくる粒が大きくなっている
- この地点は当時、海岸からの距離が徐々に近くなっていった
- この地点は当時、水深が徐々に浅くなっていった
- 水面が下降したか、海底などが隆起したことが原因ではないかと考えられる
2.古い層から順に、れき→砂→泥と堆積するとき
古い層から順に、れき→砂→泥と堆積する地点について言えることは、次のとおりです。
- 下から上の層になるにつれて、地層をつくる粒が小さくなっている
- この地点は当時、海岸からの距離が徐々に遠くなっていった
- この地点は当時、水深が徐々に深くなっていった
- 水面が上昇したか、海底などが沈降したことが原因ではないかと考えられる
地層と堆積のテストに出やすい問題|中1 理科
「魚を与えるのではなく、釣り方を教えよ」という昔のえらい人(老子)のことばがあります。
「テストによく出る問題を与えられる」のではなく「テストにどのような問題が出るのか考える」方が、実は結果が出やすいです。
学校で成績が良い生徒たちは、テスト問題の予想法を分かっているのです。
テストに出やすい問題は学校のワークにある
定期テストに出る問題は、いつも学校で使っているワークの問題がメインです。
学校の先生はゼロから問題をつくらないからです。先生たちは、授業で使っている教材を参考にして、テスト問題をつくっています。
ワークの問題を参考にして、教員がテストをつくるときのポイントは次のとおりです。
基本学的に、学校のワークを次のように改造していきます
- 記号をシャッフルする
- 授業で説明した話を問題に追加する
- 問題を深く掘り下げて難問化する
先生によりますが、テストに出す学校のワークの割合は5割~8割ほどでしょう。学校の教材をいかに理解するかが、定期テスト攻略のカギになるのです。
地層と堆積のテストに出やすい問題を考える
地層と堆積のテスト問題を教員がつくる過程を伝えます。皆さんも地層と堆積のテストに出やすい問題を考えていきましょう。
例えば、下のような問題が、学校で使っているワークだとします。
上の問題をもとに私がテストをつくると、下図のようになります。
テスト作成時に考えたことは次のとおりです。
- 図を変更。図中の記号を①②③からアイウに変更
- (1)~(3)では、設問の仕方を変更
- (4)には、授業中に説明した内容を追加
上記のように、学校の先生はワークから問題を修正してテストをつくります。
「テストに何が出そうか」を考えながら、授業を受けてみましょう。
ちなみに、上の問題はちびむすドリルさんからお借りしています。良質な問題が多く掲載されていて、無料なので非常におすすめです。
学校関係者も使っています。ぜひご利用ください。
けい先生的「テストに出やすい問題」
テストに出やすい問題の予想の仕方を理解したうえで、次の問題にチャレンジしてみてください。
まとめ|地層と堆積を攻略して理科の成績UP
地層と堆積の仕方について学習しました。
学校のワークと先生の説明、この記事での解説を見比べて、テストに出そうな問題を考えながら勉強してください。学校のワークは3回解きましょう。正しい方法で3回解くと、テストの点数が確実に上がるからです。
次の記事では、理科が苦手でも得点源にできる失敗しない勉強法を解説しています。ぜひ参考にしてください。