「電流・電圧・抵抗の法則が多すぎて、テスト中に混乱する…」
「電流計と電圧計の読みとりで『.0』をつけていいのか分かんない!」
中2理科の回路・電流は、多くの生徒が苦手意識を持つ計算分野です。
実は、電気の計算でつまずくのは知識が足りないからではありません。
法則の正しい使い方と回路ごとの明確なイメージが不足しているだけなんです。
そこで、長年、生徒の「つまずき」を知り尽くした現役教師である私が、電気の計算法を徹底的に分かりやすく解説します。
この記事で、直列・並列回路の法則(電流、電圧、抵抗)がごちゃ混ぜにならず、定期テストの計算問題で確実に点が取れるようになります。
練習問題やまとめノートをとおして、徹底的にやさしく解説します。
回路と電流は、解くコツさえ分かれば、得意分野にすることも可能です。
【基本】電流I・電圧V・電気抵抗Rとは?
回路の計算の土台となる電気を構成する3つの基本要素ー電流・電圧・電気抵抗ーをしっかり理解しましょう。
電気分野の最重要法則であるオームの法則を使うには電流・電圧・電気抵抗の根本的な理解が不可欠です。
電流I|電気の流れの量とアンペア(A)
電流(I)とは「電気の流れの量」、つまり「単位時間に導線を通り過ぎる電気量の大きさ」です。
この「流れ」が大きいほど、電流も大きくなります。
電流は、下記のようなイメージをもつとよいでしょう。
- 水流における「水路を流れる水の量」
- 交通における「道路を走る車の台数」
【電流のポイント】
- 電流とは「電気の流れの量」
- 記号:I(Intensity of an electric current、Intensityは強さ)
- 単位:A(アンペア)または、mA(ミリアンペア)
- 1 A = 1000 mA
- オームの法則ではmAではなく、必ずAを用いること
ちなみにアンペアという単位名は、19世紀フランスの物理学者アンペール(Andre-Marie Ampere)にちなんで名付けられました。
電圧V|電流を流そうとするはたらきとボルト(V)
電圧(V)とは「電流を流そうとするはたらきの大きさ」を表します。
回路に電流を押し出す力や、電気的な勢いそのものです。
電圧が大きいほど、電流を押し出す力が強くなるため、抵抗が同じであれば、流れる電流の量は多くなります。
電圧は、水流における「水が落下する高低差」のようなイメージをもつとよいでしょう。
【電圧のポイント】
- 電圧とは「電流を流そうとするはたらきの大きさ」
- 記号:V(Voltage)
- 単位:V(ボルト)
- 点ではなく「区間」にかかる大きさ
ちなみにボルトという単位名は、19世紀のイタリアの物理学者ボルタ(Alessandro Volta)にちなんで名付けられました。
電気抵抗R|電流の流れにくさとオーム(Ω)
電気抵抗(R)とは「電流の流れにくさ」を表す量です。
導線や部品(抵抗器、豆電球など)が、電流をどれだけ妨げるかを示します。
抵抗が大きいほど、電流は小さくなります。
電気抵抗は、下記のようなイメージをもつとよいでしょう。
- 水流における「水路に設けられた水車」
- 交通における「道路の障害物の多さや摩擦」
【電気抵抗ポイント】
- 抵抗とは「電流の流れにくさ」
- 記号:R(Resistance)
- 単位:Ω(ギリシャ文字「オメガ」の大文字)
- 抵抗が小さいと、電流は大きい
ちなみにオームという単位名は、19世紀ドイツの物理学者オーム(Georg Simon Ohm)にちなんで名付けられました。
【テスト頻出】電気用図記号一覧
回路図を正しく読み、書くために、電気用図記号(回路図記号)を完璧に覚えましょう。
テストでは、実物をつないだ実体配線図を回路図に書き直す問題が頻出します。
基本部品|電源・スイッチ・電球・抵抗器
回路を構成する基本的な部品の記号と、その役割を理解しましょう。
電源
電源とは電源装置や電池のことで、下図の記号で示します。
長い線が+極、短い線が-極です。
スイッチ
スイッチは、下図の記号で示します。
回路の電流をON/OFF(つないだり切ったり)するための切り替えができます。
電球
豆電球は、下図の記号で示します。
抵抗を持ち、電流を流すと光を発します。
向きを気にする必要はありません。ただし、発光ダイオード(LED)などには向きがあります。
ちなみに、電球を普及させたのは、19世紀アメリカの発明王エジソン(Thomas Alva Edison)です。
抵抗器
抵抗器は、電気抵抗を持つ部品で、下図の記号で示します。
電流の量を調整する役割があります。
電熱線もこの記号を使うことがあります。
測定部品|電流計・電圧計
回路の電流や電圧を測るには、専用の測定器を使います。
記号だけでなく、回路へのつなぎ方が計算や実験で最も重要です。
電流計
電流計は、電流の大きさを測る装置で、下図の記号で示します。
記号の中心にある「A」は、電流の単位アンペア(A)を表しています。
電流計は、はかりたい点に直列につなぎます。
電圧計
電圧計は、電圧の大きさを測る装置で、下図の記号で示します。
記号の中心にある「V」は、電流の単位ボルト(V)を表しています。
電圧計は、はかりたい区間に並列につなぎます。
その他の電気用図記号
基本部品や測定器以外にも、回路図を正確に書くために覚えておくべき記号があります。
接続する導線
導線同士が電気的に接続されている状態を表します。交点に黒い点を打ちます。
接続しない導線
導線同士が交わっているが、電気的にはつながっていない状態を表します。
M モーター
モーター(Motor)は、電気エネルギーを運動エネルギー(回転)に変えています。
扇風機や車輪の回転を生む装置です。
LED(発光ダイオード)Light Emitting Diode
発光ダイオード(Light Emitting Diode)は、電流を流すと光を発します。
電球と異なり、電流を流す向きが決まっています。
【違い】直列回路と並列回路の法則
回路とは、電流が流れる道すじのことです。通常は電源の+極から-極へ電流が流れます。
直列回路と並列回路の電流・電圧の法則の語呂合わせ『直流並圧』も参考になるでしょう。
「電流(I)が同じ」なのか、「電圧(V)が同じ」なのか、多くの中学生が混乱するため、違いをきっちりと理解しましょう。
「ぐるっと一周」直列回路の法則
直列回路は、部品が一本の道すじでつながれ、電流が枝分かれせずにぐるっと一周する回路です。
水路が枝分かれしていないイメージをもつといいでしょう。
直列回路の実体配線図と回路図
上図の実態配線図は、枝分かれせず、部品が一列につながっていますね。
上図の実態配線図を回路図にしたのが下図です。
直列回路の電流の決まりと覚え方
電流は、直列回路のどの点でも同じ大きさです。
【直列回路の電流の決まり】
- 決まり:回路に流れる電流はすべて等しい
- 式 :I = I₁ = I₂
- 考え方:電流は「水路を流れる水の量」のイメージ。どの場所でも水の量は同じ
直列回路の電圧の決まりと覚え方
電源の電圧は、各抵抗(電球など)にかかる電圧をすべて足したものに等しくなります。
【直列回路の電圧の決まり】
- 決まり:電源の電圧は、各抵抗(電球など)にかかる電圧の和となる
- 式 :V = V₁ + V₂
- 考え方:電圧は「水路に水を流すための高低差」のイメージ。電圧は電源で高く上げた分を各抵抗で下げて、プラスマイナス0になる
直列回路の電気抵抗の決まりと覚え方
回路全体の電気抵抗(合成抵抗)は、各抵抗の値を単純に足したものに等しくなります。
【直列回路の電気抵抗の決まり】
- 決まり:合成抵抗と、各抵抗値の和は等しい
- 式 :R = R₁ + R₂
- 考え方:抵抗は「水路に流れる水にとっての障害物」のイメージ。障害物の数が増えると抵抗が大きくなる
「枝分かれ」並列回路の法則
並列回路は、電流が流れる道すじが枝分かれし、再び合流する回路です。
枝分かれしている水路のイメージをもつといいでしょう。
直列回路と違い、並列回路では電圧が等しくなります。
並列回路の実体配線図と回路図
上図の実体配線図では、電流の道が途中で複数に分かれていますね。
上図の実体配線図を回路図にしたのが下図です。
並列回路の電流の決まりと覚え方
枝分かれする前の電流(全体の電流)は、分かれた先の電流をすべて足したものに等しくなります。
【並列回路の電流の決まり】
- 決まり:全体の電流は、各抵抗(電球など)に流れる電流の和となる
- 式 :I = I₁ + I₂
- 考え方:電流は「水の量」のイメージ。分岐点で分かれた水の量(電流)は、合流する前に足し合わせると元の水の量(全体の電流)に戻る
並列回路の電圧の決まりと覚え方
各抵抗にかかる電圧は、どこも電源の電圧と同じ大きさです。
【並列回路の電圧の決まり】
- 決まり:回路に流れる電圧はすべて等しい
- 式 :V = V₁ = V₂
- 考え方:電圧は「高低差」のイメージ。電源で上げた高さと、各ルートで下げる分は全て同じになる
並列回路の電気抵抗の決まりと覚え方
回路全体の電気抵抗(合成抵抗)は、各抵抗の逆数を足したものの逆数に等しくなります。
合成抵抗は元の抵抗より小さくなります。
【並列回路の電気抵抗の決まり】
- 決まり:合成抵抗の逆数は、各抵抗値の逆数の和となる
- 式 :1/R=1/R₁+1/R₂
- 考え方:道が枝分かれすることで電流の逃げ道が増えるため、全体の抵抗は小さくなります。道路に新しい車線が増えて渋滞が解消するイメージ
【例題で確認】電流計と電圧計の使い方・読み取り方
電流計と電圧計の目盛りの読みとりは多くの中学生が迷う難問ですが、実はコツさえつかめば簡単です。
見た目がよく似ている電流計と電圧計の使い方の違いも含めてきっちり理解しましょう。
電流計と電圧計のつなぎ方と注意点
電流計も電圧計も、+端子を電源の+極側につなぎます。
電流計と電圧計の最大の違いはつなぎ方で、次のとおりです。
【電流計と電圧計のつなぎ方】
- 電流計:はかりたい点に直列につなぐ
- 電圧計:はかりたい区間に並列につなぐ
指針が振り切れるのを防ぐため、ー端子は大きいものからつなぎ、徐々に小さい端子にかえましょう。
電流計と電圧計のつなぎ方の注意点は、次のとおりです。
【電流計と電圧計の注意点】
- 電流計だけを電源に接続しない
…電流計だけを電源につなぐと、大きな電流が流れて、電流計がこわれることがある
※電流計の抵抗が非常に小さいため - 電圧計を直列にしない
…電圧計を直列につなぐと、回路に電流が流れにくくなる
※電圧計の抵抗が非常に大きいため
電流計と電圧計の目盛りの読み取り方|最小目盛りの10分の1とは?
電流計や電圧計の目盛りは、最小目盛りの10分の1まで目分量で読み取りましょう。
例えば、-端子を5Aにつなぐと最大測定値は5Aですね。
電流計のタイプによって異なりますが、最小目盛りが0.1Aの場合、最小目盛りの1/10である0.01Aの位まで読み取れます。
上記の読み取りの例を下の表に示します。
| 接続端子 (最大値) | 最小目盛り | 読み取る位 | 読み取り例 |
| 5 A | 0.1 A | 0.01 A (小数第二位) | 2.00 A |
| 500 mA | 10 mA | 1 mA (整数の位) | 200 mA |
| 50 mA | 1 mA | 0.1 mA (小数第一位) | 20.0 mA |
| 300 V | 10 V | 1 V (整数の位) | 220 V |
| 15 V | 0.5 V | 0.05 V (小数第二位) | 11.00 V |
| 3 V | 0.1 V | 0.01 V (小数第二位) | 2.20 V |
【例題】電流計・電圧計の読み取り問題
電流計や電圧計の目盛りの読みとりに強くなって、テストで得点源を目指しましょう。
例題 1:50 mA 端子を使用している電流計の電流計の下図の目盛りを読み取りなさい。
考え方
- −端子の確認: −端子を 50 mA に接続 → 最大測定値は 50 mA
- 最小目盛りの確認: 図の場合、最も細かい目盛りは 1 mA
- 読み取る桁数: 最小目盛りの 1/10 である0.1 mA の位まで読む
- 目盛りの読み取り: 針は 10 mA と 20 mA の間、 16 ちょうどの位置
- 解答の書き方: 読むべき位である0.1 mAに合わせて、小数第一位まで書く
解答は16.0 mAです。
【読み取りポイント】
0.1 mA の位である小数第一位まで読むルールなので、「.0」を省略してはいけない
例題 2:15 V 端子を使用している電圧計の下図の目盛りを読み取りなさい
考え方
- レンジの確認: −端子を 15 V に接続 → 最大測定値は 15 V
- 最小目盛りの確認: 図の場合、最も細かい目盛りは 0.5 V
- 読み取る桁数: 最小目盛りの 1/10 である 0.05 V の位まで読む
- 目盛りの読み取り: 針は 10 V と 15 V の間、ちょうど11.5 Vの位置
- 解答の書き方: 読むべき位である 0.05 V(小数第二位)に合わせて書く
解答は11.50 Vです。
【読み取りポイント】
最小目盛りが 0.5 V なので、その 1/10 である 0.05 V(小数第二位)まで読み取る
電気抵抗とは?|導体と不導体の違い
電気抵抗の大きさは、物質の種類によって大きく異なります。
抵抗が小さい「導体」と、抵抗が大きい不導体
電流をよく流す物質を導体といいます。
| 項目 | 詳細 |
| 分類名 | 導体 |
| 電流の流れやすさ | 流れやすい |
| 電気抵抗の大きさ | 小さい |
| 物質の例 | 銅、アルミニウム、鉄など金属全般 |
導線の補足
- 導線には、電気抵抗が極めて小さい 銅が使われる
…銅は抵抗が小さく、電流が流れやすいから - 抵抗器や電熱線には、抵抗が大きい ニクロム合金が使われる
…ニクロムは抵抗が大きく、電流が流れにくいから
電流を流しにくい物質を不導体(絶縁体)といいます。
| 項目 | 詳細 |
| 分類名 | 不導体(絶縁体) |
| 電流の流れやすさ | 流れにくい |
| 電気抵抗の大きさ | 大きい |
| 物質の例 | ゴム、ガラス、プラスチック、空気 |
半導体のしくみ
半導体とは、電気抵抗(電流の流しやすさ)が導体と不導体の中間程度の性質を持つ物質です。
- 定義: 電気を通す性質を、外部からの操作(熱、光、電気信号など)によって自在にコントロールできる物質です。
- 代表的な材料: **ケイ素(シリコン)**やゲルマニウムなど。
半導体は、純粋な状態では電気をほとんど通しませんが、不純物を微量に混ぜることで、電子の流れを劇的にコントロールできるようになります。
- この性質を利用して作られる電子部品を半導体素子(はんどうたいそし)と呼び、ダイオードやトランジスタなどがある
- 携帯電話、コンピュータ、発光ダイオード(LED)など、現代のあらゆる電子機器の心臓部として幅広く利用されている
FAQ|電気回路についてのよくある質問
Q1. 電流は抵抗器や電球を通ると減る?
- いいえ、電流の「量」は減りません。
電流は「電気の流れの量」であり、抵抗器や電球を通っても、その流れの量は変わりません。
抵抗器を通ることで電圧は下がりますが、電流の量そのものは減少しません。
水の流れのイメージ電流を「水路を流れる水の量」と考えると分かりやすいです。
水路に「水車(抵抗)」が設置されていても、水車を回した水の「量」は減らず、そのまま下流へ流れていきます。
ただし、水車を回すことで水の高低差である電圧は失われます。
このため、直列回路では、どこを測っても電流は等しくなるのです。
Q2. 電流が流れているとき、導線の間の電圧はどうなっている?
- 導線の間の電圧は、ほぼゼロ(0 V)です。
導線の電気抵抗は無視できるほど小さいため、0Ωと見なしてかまいません。
- オームの法則V=I×Rで考えると、R(抵抗)がほぼ0なので、そこにI(電流)が流れても、発生するV(電圧)はほぼ0 Vになる
- 電流が抵抗のない導線を通過する際、電圧を失うことなくスムーズに流れていることを意味する
電流を「水路を流れる水」と考えると、導線は「高低差のないパイプ」に当たります。高低差は電圧を意味します。
水がパイプを流れるとき、高低差がないため、流れる前と後で水の勢い(電圧)が失われることはありません。
電圧が失われるのは、高低差をつけた水車(抵抗器)がある区間だけです。
Q3. なぜ電圧は「点」ではなく「区間」で測る?
- 電圧は「電気的な高低差」を表すからです。
電圧は、電流を流すための高低差です。
「高い位置」と「低い位置」という2つの位置の差が大きいほど、電流が流れる勢いが大きくなります。
電圧計は「点」ではなく区間の電圧差を測るため、並列に接続するのです。
Q4. 抵抗器と豆電球は、同じように扱って計算していい?
- はい、同じ抵抗として扱って計算します。
豆電球は光を出すための器具ですが、電流にとっては「電流を妨げる」抵抗器と同じです。
豆電球にかかる電圧や流れる電流を計算するときは、抵抗器と同じように計算するとよいでしょう。
Q5. 「不導体」と「絶縁体」は同じ意味?
- はい、中学理科では同じ意味として扱います。
- 不導体:電気を流しにくい性質を持つ物質。
- 絶縁体:電気の流れを絶つ用途に使われる物質。
どちらも電気抵抗が非常に大きい物質を指し、ゴムやプラスチックなどがこれにあたります。
Q6. 豆電球を直列につないだときと、並列につないだときでは、明るさに違いが出る?
- はい、明るさが変わります。
- 直列: 豆電球の数が増えると全体の抵抗が大きくなり、流れる電流が小さくなるため、一つ一つが暗くなります。
- 並列: 豆電球の数が増えても、それぞれに電源と同じ電圧がかかるため、明るさはほとんど変わりません。ただし、電池は早く消耗します。
Q7. 電流計と電圧計の-(マイナス)端子を最も大きい端子からつなぎ始めるのはなぜ?
- 指針が振り切れて測定器が壊れるのを防ぐためです。
最初に流れる電流や電圧の正確な大きさは分かりません。
もし、小さい端子(例えば 50 mA)にいきなり大きな電流(例えば 1 A)が流れると、針が一気に振り切れてしまい、メーター内部の部品が破損する危険性があります。
最も安全な大きい端子から始め、針の振れを確認しながら徐々に小さい端子に切り替えるのが鉄則です。
Q8. 電気抵抗Rは、ニクロム線などの長さや太さによっても変わる?
- はい、変わります。
- 長さ: 抵抗は長さに比例します。ニクロム線が長いほど、電子の流れを妨げる障害物が多いため、抵抗は大きくなります。
- 太さ: 抵抗は太さに反比例します。ニクロム線が太いほど、電流の通り道が広くなるため、抵抗は小さくなります。
Q9. 並列回路の合成抵抗Rは、どういう手順で計算する?
- 「逆数の和」を求めてから、最後に必ず「逆数に戻す」のが手順です。
例えば、5Ωの電気抵抗R₁と10Ωの電気抵抗R₂を並列に接続した上図の回路における合成抵抗を計算しましょう。
step.1 公式に代入
1/R=1/R₁+1/R₂
上の公式にR₁=5、R₂=10を代入します。
1/R=1/5+1/10
step.2 通分:分母をそろえて足し算する
分母が異なるため、通分します。
1/R=2/10+1/10
分母が同じ10にそろったので、分子を計算します。
1/R=(2 +1 )/10
1/R= 3 /10
step.3 逆数に戻す:1/Rではなく、Rを求める
求めたいのは1/Rではなく、Rなので両辺を逆数にします。
R / 1 = 10 / 3
R = 3.33…
合成抵抗Rは約3.3Ωです。抵抗R₁の5Ω、抵抗R₂の10Ωよりも小さくなっています。
【まとめノート公開】電流・電圧・抵抗とは?
この記事の内容は、オームの法則を使った回路計算の土台となり、超重要です。しっかり振り返りましょう。
電流・電圧・電気抵抗について
| 項目 | 意味 | 単位 |
| 電流 | 電気の流れ | A アンペア |
| 電圧 | 電流を流すはたらき | V ボルト |
| 電気抵抗 | 電流をさまたげるはたらき | Ω オーム |
電流の単位はmA (ミリアンペア)もありますが、オームの法則や電力の公式では、mAではなくAが必要です。
1000 mA = 1 A の関係を理解しておきましょう。
電流計・電圧計について
| 計器 | 接続 | 記号 |
| 電流計 | 直列 | Ⓐ |
| 電圧計 | 並列 | Ⓥ |
電流計・電圧計の目盛りは、最小目盛りの 1/10 まで正しく読み取りましょう(例: 2.00 Aなど)。
直列回路の決まり
| 項目 | 法則 | ポイント |
| 電流 (I) | I =I₁ = I₂ (等しい) | 直列は電流が等しい |
| 電圧 (V) | V =V₁ + V₂ | 和 |
| 抵抗 (R) | R = R₁ + R₂ | 和 |
並列回路の決まり
| 項目 | 法則 | ポイント |
| 電流 (I) | I =I₁ + I₂ | 和 |
| 電圧 (V) | V =V₁ = V₂ (等しい) | 並列は電圧が等しい |
| 抵抗 (R) | 1/R=1/R₁+1/R₂ | 逆数の和から求める |
直列回路と並列回路の決まりの覚え方
- 『直流並圧』
直列は電流が等しく、並列は電圧が等しい - その他は「和」となる
※並列回路の合成抵抗は逆数の和
この記事では、電流・電圧・電気抵抗の定義、回路の決まり、電流計や電圧計の読みとりについて解説しました。
回路についてのまとめノート☟
回路の決まりについてのまとめノート☟
電流計と電圧計についてのまとめノート☟
電気抵抗についてのまとめノート☟
この記事で解説した内容は、オームの法則や電力公式、電力量/発熱量の計算の土台となります。
この記事を何回も読み直し、しっかりと理解して次に進みましょう。