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中2理科|心臓と血管と血液循環を分かりやすく解説!#生物 #動物 #生命を維持する働き

心臓と血管と血液の関係
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ふしぎん
ふしぎん
肺動脈右心室から出た静脈血が流れる…」ワケ分かんない漢字が並びすぎて、もはや呪文にしか見えないんですけど…
この記事で分かること 1.心臓のつくり【心房と心室】 2.血管【動脈と静脈】 3.循環する血液【動脈血と静脈血】
けい先生
けい先生
血液や血管の名前は似た漢字が多くてややこしいですが、あるコトを知るだけですぐに理解できるようになります!
目標;科学を楽しむ科楽者を育てる ・中学校・高校の現役理科教員 次世代の科楽者を育て、 ・不治の病の研究者 ・不自由をなくす製品の開発者 で溢れる世界を目指します 私は大手進学塾講師歴3年、教員歴14年以上をかけて小中高生の理科の指導に現場で携わってきました。また、入試対策問題集の出版社との契約歴もあり、理科教材を100冊以上、比較研究してきました。

中学理科の現役教員けいが「中2理科の生物分野-循環する血液のしくみ」を、どこよりも分かりやすく解説します。

この記事を読むと、テストに出る問題を意識してつくられたまとめノートにそって学習できるため動脈と静脈の違いをスッキリ整理して学べます。

私が17年かけて培ってきた塾講師・教員経験を凝縮しました。分かりやすい解説をお望みの方は、ぜひ参考にしてください。

血液とは|中2理科 生物

血液は、全身にはりめぐらされた血管に流れています。本章で、血液について詳しく学びましょう。

本章で出てくるキーワードは次のとおりです。

  • 赤血球・ヘモグロビン
  • 白血球
  • 血小板
  • 血しょう・組織液
  • 動脈血・静脈血

ヒトの体の中に流れる血について、詳しく解説します。

【本章で学べる内容】

  • 血液のはたらき
  • 血液の成分
  • 動脈血と静脈血
  • 組織液と血しょう

血液のはたらき

血液は、体重のおよそ8%ほどの重さがあります。

例えば、体重50kgのヒトなら、血液は約4リットルあるのです。

血液のはたらきは、主に次の3つです。

【血液のはたらき】

  1. 酸素栄養分を全身へ届け、二酸化炭素不要な物質を全身から回収する
  2. 体外から入ってきた病原体や異物を排除する
  3. 傷ができたときに、血管をなおし血液が流れ出るのを防ぐ

血液の成分【赤血球・白血球・血小板】

血液の成分のまとめノート 赤血球、白血球、血小板、血しょうについて

血液の成分には、固体と液体があります。

固体成分は、赤血球白血球血小板です。

【血液の固体成分】

  • 赤血球…中央がくぼんだ円盤形。
        ヘモグロビンを含み、
        酸素を運ぶ
  • 白血球…いろいろな形。
        ウイルスを分解する。
  • 血小板…小さくて不規則な形。
        出血したときに
        血液を固める

赤血球に含まれるヘモグロビンの性質は、次のとおりです。

ヘモグロビンの性質】

  • 酸素の多いところでは、酸素と結びつく
  • 酸素の少ないところでは、酸素をはなす

血液には、血しょうという液体成分もあります。

【血液の液体成分】

血しょうのはたらき

  1. 小腸で吸収した栄養分(ブドウ糖やアミノ酸)を全身へ運ぶ
  2. 細胞呼吸で生じた不要物(二酸化炭素やアンモニア)を運ぶ

なお、血しょうが血管からしみ出たものが、組織液です。

動脈血と静脈血【肺から出る動脈血・戻る静脈血】

血液には2種類あります。動脈血静脈血です。

  • 動脈血酸素を多く含む血。
        あざやかな赤色
  • 静脈血二酸化炭素を多く含む血。
        暗赤色

動脈血と静脈血は、を中心として名前が決まります。

を通ったあと酸素を多く含む血液が動脈血を通る二酸化炭素を多く含む血液が静脈血です。

組織液と血しょう

血しょうの一部が毛細血管からしみ出して、細胞のまわりを満たしているものが組織液です。

毛細血管の壁は非常にうすいため、血しょうがしみ出しやすいのです。

赤血球が運んできた酸素や、血しょうが運んできた栄養分は、組織液を通じて細胞に引き渡されます。

細胞は細胞呼吸によりエネルギーをとり出します。

生じた二酸化炭素不要物は、組織液を通じて血しょうに引き渡されます。

心臓とは|中2理科 生物

心臓は、血液の流れをつくり出す器官です。

心臓は厚い筋肉でできているため、自ら収縮して血液の流れをつくるポンプのはたらきをしています。

本章で出てくるキーワードは次のとおりです。

  • 拍動
  • 心室・心房
  • 動脈・静脈
  • 大動脈・大静脈

ヒトの心臓について、詳しく解説します。

【本章で学べる内容】

  • 心臓のつくり
  • 拍動のしくみ
  • 心臓と血管の関係

心臓のつくり【4つの部屋】

心臓の4つの部屋について 右心房、右心室 左心房、左心室

心臓は4つの部屋に分かれています。

上の方にある2つの部屋を心房、下の方にある2つの部屋を心室といいます。

体の右側には、上にある右心房、下にある右心室があります。
体の左側には、上にある左心房、下にある左心室があります。

けい先生
けい先生
体の右側は、図の中では左側。左右が逆転しているため注意しましょう

拍動のしくみ【心臓が血を動かす】

心臓が周期的に収縮する運動を、拍動といいます。ドックンドックンという心臓の運動のことです。

心臓は厚い筋肉でできており、その筋肉が収縮して血液に圧力をかけることで、血液を送り出します。

心臓の動きと血液の動きは、次のようにまとめられます。

[心臓の動き][血液の動き]
心房が広がる心房に流れこむ
心房が収縮し
心室が広がる
心房から出た血液が
心室に流れこむ
心室が収縮全身や肺に流れ出る

心臓と血管の関係

心臓の各部屋は血管とつながっています。
血液の流れと心臓・血管の関係は、次のとおりです。

【血液と心臓・血管の関係】

1.全身から心臓へ流れてくる血液

  • 大静脈から右心房
  • 右心房から右心室
  • 右心室から肺動脈

2.肺から心臓へと流れてくる血液

  • 肺静脈から左心房
  • 左心房から左心室
  • 左心房から大動脈

血管とは|中2理科 生物

血管は主に3種類あります。動脈静脈毛細血管です。

本章で、血管について詳しく学びましょう。

本章で出てくるキーワードは次のとおりです。

  • 動脈・静脈
  • 毛細血管
  • 動脈血・静脈血

ヒトの血管について、詳しく解説します。

【本章で学べる内容】

  • 動脈と静脈
  • 大○脈と肺○脈
  • 大動脈
  • 大静脈
  • 肺動脈
  • 肺静脈

動脈と静脈【心臓から出る動脈・戻る静脈】

血管は、動脈静脈の2つに分けられます。

動脈と静脈をつなぎ、全身を網のようにはりめぐらせているのが毛細血管です。

動脈と静脈は心臓が中心となって名前が決まります

動脈は、心臓から血液が出ていく血管です。

静脈は、心臓へ血液が戻る血管です。静脈にのみがついています。

弁【静脈のみ】

は、静脈にのみついています。

には血液の逆流をふせぐはたらきがあります。

大○脈と肺○脈

中学理科では動脈や静脈を、さらに2種類に分けます。

  • 心臓が肺とつながっている…肺動脈肺静脈
  • 心臓が肺以外の全身へつながっている…大動脈大静脈

動脈と静脈について、次のようにまとめられます。

心臓と肺

  • 肺動脈
  • 肺静脈

心臓と全身

  • 大動脈
  • 大静脈

大動脈

大動脈は、心臓の左心室から全身の細胞へ送り出される動脈血が流れる血管です。

【大動脈】

  • 左心室から出る
  • 全身の細胞とつながる
  • 動脈血が流れる
  • 酸素を運ぶ

大静脈

大静脈は、全身の細胞から心臓の右心房へ戻る静脈血が流れる血管です。

【大静脈】

  • 右心房へ戻る
  • 全身の細胞とつながる
  • 静脈血が流れる
  • 二酸化炭素を運ぶ

肺動脈

肺動脈は、心臓の右心室から肺へ送り出される静脈血が流れる血管です。

【肺動脈】

  • 右心室から出る
  • 肺とつながる
  • 静脈血が流れる
  • 二酸化炭素を運ぶ

肺静脈

肺静脈は、肺から心臓の左心房へ戻る動脈血が流れる血管です。

【肺静脈】

  • 左心房へ戻る
  • 肺とつながる
  • 動脈血が流れる
  • 酸素を運ぶ

血液の循環|中2理科 生物

血液は心臓を中心として、循環しています。

本章で、血液の循環について詳しく学びましょう。

本章で出てくるキーワードは次のとおりです。

  • 循環系
  • 肺循環・体循環

ヒトの血液循環について、詳しく解説します。

【本章で学べる内容】

  • 循環系
  • 肺循環
  • 体循環

循環系

血液やリンパ液の循環に関わる器官を、循環系と言います。

循環系の主な器官は、心臓血管リンパ管などです。

肺循環

心臓から出た血液はへ流れ、再び心臓へ返ってきます。この循環を肺循環と言います。

肺循環の具体的な流れは、次のとおりです。

【肺循環】

  1. 右心室【心臓】
  2. 肺動脈
  3. 肺静脈
  4. 左心房【心臓】

肺動脈【○○を多く含む】

は、酸素二酸化炭素を交換する器官です。

肺を通ったあと、血液には酸素が多く含まれます。逆に、肺に達する前の血液は二酸化炭素が多いです。

血管と気体の関係は、次のようにまとめられます。

【動脈・静脈と気体】

  • 肺動脈酸素を多く含む
  • 肺静脈二酸化炭素を多く含む

体循環

心臓から出た血液は全身へ流れ、再び心臓へ返ってきます。この循環を大循環と言います。

大循環の具体的な流れは、次のとおりです。

【大循環】

  1. 左心室【心臓】
  2. 大動脈
  3. 全身の細胞
  4. 大静脈
  5. 右心房【心臓】

小腸と肝臓の間【○○を多く含む】

小腸は、栄養分を吸収する器官です。
小腸で吸収した栄養分は、血管を通って肝臓へ運ばれます。

小腸と肝臓をつなぐ血管には、栄養分が多く含まれている

【発展】小腸と肝臓をつなぐ血管

小腸と肝臓をつなぐ血管は肝門脈と呼ばれます。
肝門脈は小腸からの毛細血管が束になった静脈です。

腎臓のあと【○○が少ない】

腎臓は、不要物を排出する器官です。

腎臓を通ったあとの血管は、不要物が少ない

【発展】腎臓につながる血管

大動脈から腎臓へつなぐ血管は腎動脈と呼ばれます。
腎臓から大静脈へつなぐ血管は腎静脈です。

【まとめノート】心臓・血管の関係と血液循環を理解しよう|中2理科 生物

本記事では、心臓と血管の関係と血液循環について学習しました。

循環系の説明と、血液の成分について、次のようにまとめるといいでしょう。

循環系と血液の成分のまとめノート ・循環系 ・赤血球 ・白血球 ・血小板 ・血しょう ・ヘモグロビン ・組織液

特に理解してほしい点は次のとおりです。

【血液の成分】

  • 赤血球ヘモグロビンを含み、酸素を運ぶ
  • 白血球;ウイルスなどの病源体を分解する
  • 血小板;出血時に血液を固める
  • 血しょう栄養分や不要物を運ぶ

ヘモグロビンの性質も覚えておくといいでしょう。

【ヘモグロビンの性質】

酸素の多いところで酸素と結びつき、酸素の少ないところで酸素をはなす

心臓について、次のまとめノートを参考にしてください。

拍動と心臓の各部屋のまとめノート ・拍動 ・右心室と右心房 ・左心室と左心房 血管の種類 ・動脈 ・静脈 ・毛細血管

上のノートで特に注意したいのは次の点です。

  • 拍動における心臓や血液の動き
  • 心臓の各部屋の名前と、血管の名前
  • 動脈と静脈について

血液の種類と循環について、次のまとめノートのように学習するといいでしょう。

図も自分の手で書くことで、理解が進みます。

血液の種類と循環についてのまとめノート ・動脈血と静脈血 ・肺循環と大循環

動脈血や静脈血が、何という血管に流れているのか確認しましょう。

以上、中学2年生の生物分野『心臓と血管と血液循環』についての解説でした。




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けい先生
けい先生
心臓についての解説だけに、心をこめて記事を仕上げました。

この記事が、皆さんの理解のお役に立てれば幸いです。

ABOUT ME
けい先生
中学校・高校の理科教員。某公立大理学部物理科学科卒業。大手進学塾で集団授業の講師、模試や問題集の作成会社とフリー契約経験あり。 ●サイトのビジョン;科学好きなヒトを増やす! ー不治の病をなくしたり、生活を楽にするモノを開発したりする次世代の科学者が一人でも増えますように。
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